雪旅籠の灯り 2009

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建築写真撮影 m.AP:祭り:雪旅籠の灯り_03



山形県西川町の「月山志津温泉 雪旅籠の灯り」が、
第13回ふるさとイベント大賞(地域活性化センター主催)大賞を受賞。
山形県では初の、東北では2つめの最高賞である。

祭りの情景ではあるのだが、
ぼくは建築写真として撮影した。
もともとは水でできている、消えゆくカタチ、
冷気が緩めば流れゆく建築。

そもそもが、時代とともに姿を消した、
月山詣で、出羽三山詣での宿坊を再現したものであり、
つかのま現世(うつつよ)に甦り、
そしてまた跡形なく消えていく。
祭りが、神や先祖を迎え、再び見送る儀式なら、
この建築は祭りそのものだ。

建築には大きく分けて2種類しかないと言われるそうだ。
一つは神のための建築、もう一つは人間のためのものである。
(「写真な建築」増田彰久...より引用)

雪旅籠の灯りは、そのどちらだろうか。

撮影機材を片づけながら、ふと夜空を見上げると、
大輪をまとった月が、ぼくだけを照らしている気がした。

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