落札

以前書いたヤフーオークションの話。

折り畳みロード車

この時は結局、他の誰かに上をいく15,500円で落札され涙を飲んだ(ホッとした)が、その後も何度か同じ自転車が出品されるので、入札を繰り返していた。
入札額も15,000円から13,500円に下げて、理性を失わないようにして。
そうしたら、先ほど落札してしまった。

しかも12,500円で。

オークションというのは不思議だ。
それが、とても欲しかった物をどれだけ安く落札できても「あー、やっちゃったー」という気持ちが必ず残る。
衝動買いしたときの、あの感じ…。
そもそもオークションなのだから、モノをカネで買うのが目的だし、出品する方はカネでモノを売るのが目的なわけだが、どうもその辺に「やっちゃった」感の原因があるように思う。

普通「買い物」をする時、買うのはモノだけではない。
店を回る手間だとか、洋服なら試着してみる行為だとか、店員の人との会話だとか、店の雰囲気だとか、買い物をいっしょにしている人と過ごしている時間だとか、モノにいろいろな要素がプラスαされているはずだ。
それが、ネットオークションの場合、「モノ=カネ」に純化されてしまっている。
もちろん、そのモノを手に入れた自分の暮らしのイメージ、楽しさの予感は確かにあるにしても、「買う」という行為においては、「モノ=カネ」以外の要素はほとんどない。
なんだかその「カネにものを言わせた」気分が、後ろめたさに繋がっているのだろうな。

何はともあれ「やっちゃったー」「やっちまったー」である。