カウチンセーター「Canadian Sweater」



1976年、平凡社(今のマガジンハウス)から創刊された『POPEYE』は、東海岸中心のアメリカではなく、もっと太陽の光にあふれた、スポーティでナチュラルでカジュアルな、西海岸のファッションやライフスタイルを、初めて僕たちに教えてくれた。

それは同時に、団塊の世代(平凡パンチ世代)のお下がりカルチャーに甘んじてきた僕らにとって、新しい「自分たちのスタイル」の始まりでもあったように思う。その点で僕たちは、今に続く「カタログ文化」のファーストエイジと言えるだろうか。

『POPEYE』が伝えたファッション、スポーツ、スタイルをあげたらキリがない。ちなみに僕が、『POPEYE』からパブロフの犬的に連想する言葉といえば、「ジョギング」「フリスビー」「ヘビーデューティ」の3つだ。

ちょうど僕は、大学に入ったばかりで、『POPEYE』の誌面に登場するウェアやグッズは、学生の身分では手が出ないもの、出せないものが多かった。アメ横ならともかく、渋谷にあるミウラ&サンズなんかは、ショップそのものが垂涎の的だったし、その小さなドアを開けるのでさえ相当な勇気がいった。

創刊以来買い続けた『POPEYE』は、大学を去る時にだったか、東京を引き払う時だったかに、先輩にあげてしまって手元にないが、強烈な憧れとしてずっと胸に残っていたのが、カナディアンセーター社のカウチンセーターだった。

あれから30年。(30年!)
文頭の写真は、この冬、オークションで見つけた(買った)「僕のカウチン」である。

 

今年は暖冬のせいで、あまり着る機会がなく残念だなぁと思っていたら、嬉しいこの2、3日の冷え込み。ここぞとばかりにお披露目とあいなった次第。
カウチンセーターといえば、イーグル柄、シカ柄、ウルフ柄などが代表的で、どれにしようかと悩んだのだが、なんでも動物占いでの僕は「子鹿ちゃん」らしい…(笑)
ちなみに、白地に赤いカエデの葉は古いタグ。今は、葉っぱからメープルの木になっている。木のボタンは、そのメープルウッドである。

■Canadian Sweater Company Ltd.
http://www.canadiansweater.com/
 
 
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↑当時ネットオークションなんかあったら、散財地獄に陥っていた気がする(^_^;)