厳しい冬を目前にしながら、
すっぽこをいつでも食べられる幸せを噛みしめつつ、
日々過ごしているすっぽこ所長です。
実は今回の品川家さん、
ラーメンがもうちょいって感じの味だったので、
すっぽこ、どうかなーと一抹の不安があったのだが、
さすがそばがメインの老舗、
感動の出会いが待っていましたとさ♪
■品川家さんでは「“志”っぽこ」なり
昼になっても出てこない「へ」研究員を置き去りにして、a主任研究員と現地に向かう。いつものようにテンションが異常に高い二人。このすっぽこ現地調査も回を重ねるごとに、「食べられるだけで幸せ♪」から、「美味しくないとヤダな〜」に気持ちが変化している。人間というのは欲深い生き物です。
*左写真にちっちゃく写っているのが「志っぽこ」看板を写真に納めているa主任。実際もこれぐらいちっちゃい(笑)
品川家さんに着くと、a主任研究員が目ざとく店の外に出ているすっぽこ看板を発見。「堂々とアピールしてますな〜」とよく見るとそれは「すっぽこ」ではなく、「志っぽこ」。呼び方については山形県内でもいろいろあると、過去のすっぽこ通信でも書いてきたが、お店では、初の「すっぽこ」以外の品名である。
さて品川家さんのしっぽこにはどんな「志し」を感じることができるのだろう…。
■激混みにビビる所長とそれをなじるa
店に入ると、さすが市役所の真裏という場所柄に加え、昼時とあって満席。支払いを済ませた客とちょうど入れ替えで席に着く。(すっぽこアピールのチャンスですぜ!所長!!)とa主任研究員が悪魔のように囁く。言っておくが私は「人見知り」のうえに「しみったれ」なのだよ。誰も信じないかもしれないが、そうなのだよ。
おばちゃんがテーブルの上を片づけた後、何度か忙しく行き過ぎる。タイミングを見計らい、声をふり絞って…
しっぽこ、ふたつ
え〜〜っ な なんすかそれぇ〜
おばちゃんが注文を確認して厨房に戻ると、a主任研究員から批難轟々…。せっかくなのになんであんなにアッサリ言うんスか全然アピール度足らないッス村形屋んときの声の張りはどうしたんスかも〜信じられないッス。
あー、だから言ったであろう。私は元来人見知りでしみったれなのだ。
憤懣やる方ないa主任研究員をなだめつつ、志っぽこ登場を待つ。急ぎ会社に戻る用事があったので、ちょい焦り気味だが、注文してしまった以上しかたがないと、あきらめつつ20分弱。うやうやしく(そう見えた)おばちゃんが運んできた志っぽこは、まさに昔ながらの正統派と呼べる佇まい!蓋付きの木の塗り椀に木のレンゲ。寿屋本店にかなり近い。
蓋を取る。なんと!そこにはなんと雅な情景が!
■色香漂う京女の佇まいににやりと
具材の配置、色彩、ゆるめのサラリとしたあんかけ、細めのうどん…美しく上品かつ楚々とした気品を纏いつつ、ふと艶やかな色気さえも醸し出す品川家「志っぽこ」。a主任研究員流分類に習えば、これはまぎれもなく「女すっぽこ」である。京阪がすっぽこの起源であるとすれば、こう表現するのは変なのだが、まさに「京風 すっぽこ」と呼ぶにふさわしい。
食べ進めるうちに、鹿威しのカコン!という音や、舞子さんの優しげな京言葉、市中を流れる鴨川の水音がどこからか聞えてくるような錯覚さえ。それほどに雅〜であ〜る。
具も実に多彩。飾り切りされた蒲鉾にはじまり、鳴門、筍、麩(これがまた味が染みていて美味)、海老、鶏、玉子焼、椎茸が、あんかけとうどんの合間にあって、その存在を慎ましやかに主張し合っている。柚子の香りが麗しい。
これまで紹介したすっぽこが、どちらかというと庶民的で素朴な味わいだったのに対し、特別な日、晴の日の食べ物。男同士が粗野にむさぼり食うものではなく、秘めた関係の男女が密やかな逢瀬の淵で互いの箸を濡らすような食べ物。それが、品川屋志っぽこだ。
もし、一連のすっぽこ話をご覧になっているご奇特な御仁で、食べてみたいがあんかけデロデロッにはちょっと抵抗が…という方は、特に女性には品川家志っぽこをぜひにとお勧めする。ぜひにである。
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■そば処 品川家
山形県山形市旅籠町2-1-26(山形市役所裏)
023-622-2287
志っぽこ:750円
*「すっぽこ研究所」では、山形県の「すっぽこ」について、
歴史的・文化的・民族学的研究に深く“楽しく”取り組んでいます。
*皆様からの「すっぽこ」情報をお待ちしています。
耳はどこへ?
鴨そば「蛙の子」
コメント[8]
美しい、実に美しい!器といい、木のレンゲ。
そして、具材の配置。
所長のおっしゃるとおり、これは、京風どすね。
お上品なお姉さんが、小さな口元で、上品に食べるんでしょね。a主任は、それに反して所長にぶつぶつ言いながら豪快に喰うでしょうか(笑)
つい、想像してしまいます。
お初にお目にかかります。突然のコメントの段、失礼致します。札幌在住玉コンと申します。山形離れて4半世紀、郷愁止み難く覗き見させて頂いております。すっぽこの誘惑、強力です。正月で山形へ帰りますが、足の自由を確保するべく千歳ー神町の飛行機を止めて、車持参で片道16時間の苫小牧ー仙台のフェリー往復切符を予約すました。すっぽこの魅惑は津軽海峡を越えて拡がっていることをご報告申し上げます。
今日の朝、コメントを入れながら僕はすでに作戦に着手していました。『えぇ〜いい。がまんならぬ!』
と言うわけで。速攻で行って来ました。ごついオジサン2人組で・・・。
率直に申し上げます。庶民性がなく、全く高級感が漂う季節の料理です。すばらしい!柚子の香りが漂い、所長が申すようにこれは、京料理です。
具材には、ダシがしみてて旨いの一言。
何とも後は、所長の書いてあるとおり。今更説明のしようがない。
ちなみに、僕ら男同士は粗野にむさぼり喰っていました。ライスは抜き。注文の際、大きな声で「しっぽこ、ふたつにお酒一つっ!」大きな声で言ってやったぜぇ!
(店内は僕ら2人だけ・・・笑)
トト蔵さん。
相変わらず素早いコメント、素早い行動(しかも隠密裏な)に敬服します。
今度はぜひ一緒に感動を共有しましょうねーー!!
玉コンさん、お初です。
感動的なコメントありがとうございました!
僕も北海道へは8年ほど毎夏通い、往路は仙台〜苫小牧フェリーを愛用していました(復路は苫小牧〜秋田)。クルマでの帰郷でしたら、ぜひすっぽこ実食がかなうといいですね!仙台から冬の峠越え、北海道のようなゆるーいカーブは一つもありません(笑)から、道中お気を付けて!これからも「すっぽこ研究所」をよろしくご支援、ご鞭撻のほどお願いします♪
品川家のラーメン好きだけどなぁ
しばらく食ってないから今度行って来ようっと(笑)
ugandaさん。
以前に行った時、麺がけっこう柔らかかったんです。どちらかというと固め好きなもので。
トト蔵さん、
半ライス(150円)が品書きにあったにもかかわらず、
ぐっとこらえてくださったんですね。
実は帰り道、「このしっぽこに、ご飯はどうか・・・」と
所長とも話をしていたんです。
やはりライスよりお酒が似合いますよね。
今度は奥様と二人、差しつ差されつ、
しっぽこデートをしてください。