有孔ボードは有効か?

家づくりというのは、特別でない限り、一生に一度もないか、1回、多くても2回。
ほとんどの施主は初心者だ。

だから、建築家に設計をお願いする。
分からないことは聞く、というより、何が分からないか分からないので、希望を伝えて、建築家の(さまざまな)センスと提案に委ねるわけだけれども、「分からない」ことが分かるわけではない。

そう考えると、家は、住み始めて初めて分かってくることがあるのだろう。
自分の残りの人生を使っての「実験」の場とも言える。
もちろん、実験で大きな失敗はしたくない。

だから、建築家に設計をお願いする。(以下繰り返し)

さて、有孔ボードである。
リフォーム工事が進めば進むほど、作業はより微細に渡ってくる。
そうすると、住まい全体の構造や機能や間取りといったこと以上に、暮らしぶりがより具体的かつ現実的かつ近視眼的にイメージできるようになってくる。

「家に帰って着替える部屋着は、どこに置いておく?(毎日は洗濯しない)」
「今日かぶった帽子は明日もかぶるんだけど、どこに掛けておく?」
「家やクルマの鍵は?時計やメガネは?」
「壁にピンナップしている写真やポストカードは、今度はどこへ?」
「冬の間に着るコートは、その日の寒さによって何種類かはそのへんに掛けておくよね?」
「バッグ類は出かける目的で持ち換えるけど、いちいちクローゼットにしまう?」
たとえば…こんなことである。

七日町リフォームでは、室内の南北面の壁はプラスタボードに白ペイント、東西面はシナベニヤとルールを決めたのだが、この東西面のシナベニヤ壁を、全部、有孔ボードにしたら、その全面が有効に使えるんじゃないか…と思い立ってしまった。
有孔ボードは、そもそもメインの用途が「防音」なのだけれど、孔(穴)にフックやダボを差し込めて、いろんなモノをぶら下げられる。
しかも、フックの位置や数は自由に変えられる♪そう、自由に。

で、ネットで検索してみた。


http://renoverisu.jp/renovation_blog/company/p/有孔ボードの魅力!_ecodeco_tanaak_13/


http://isoisochan.blog94.fc2.com/blog-entry-262.html


http://www.ccr702.com/redecorate/16.html


http://www.ozakou.com/house/case/modern/entry-69.html


http://www.joto.co.jp/house/community/muroda/2011/11/f.html


http://takuro.ws/2013/03/有孔ボードインテリア/

壁全面まるごと有孔ボードにしてしまう例って、そんなに多くない。
瀬野さんに相談すると、過去に施工例をお持ちだそうで、フックの位置を変えるために頻繁に付けたり外したりを繰り返すと、表面がボロボロになるって例もあるとのこと。

でも、「頻繁に」の頻度が、やっぱり分からない。
その自由度と魅力に勝てず。
実験、実験!(笑)
シナベニヤ壁はそのまま施工して、その上に隙間持たせて有孔ボードとの二重構造にするってのもありか…。

こう考えると、「家を建てるプロセス」のリポートよりも、「完成した家に暮らすプロセス」のリポートの方が、誰かの役に立つのかもしれないなぁと思う今日この頃です。