風とか調とか

《七日町リフォーム》

たとえば「煉瓦風の趣ある外壁」とか「木目調を活かした内装」とか、「煉瓦の趣ある外壁」「木目を活かした内装」と何が違うのかといえば、フェイクであること。

それは本当はなんの素材でできてるの?

「煉瓦風のサイディング」なら金属だし、「木目調のクッションフロア」ならビニールである。
こういったフェイクが苦手で、その代表が、建材ではないが「キラキラしたメッキ」。
フェイクメタルよりも、プラスチックなら、プラスチックらしいままでいいじゃんと思うのよね。
自然素材の、無垢の、国産の、木…じゃないとダメってことじゃ微塵もなくて、コンクリートでも、金属でも、ベニヤでも、紙でも、ビニールでも、その素材感そのままがいいなぁと。


七日町リフォームでは、東・床・西・天井をぐるりと無垢杉材で巻き、南北はボード+白ペイント仕上げが当初の内装プラン。
これを、無垢杉材は床のみとし、壁はシナベニヤ、天井はOSBに変更してもらった。
予算的な制約もあったし、個人的にシナベニヤ、OSBが好きで、ぜひ使ってみたかったから。

どちらも無垢材のフェイクじゃない、正直者だ。
ベニヤでございます、合板でございます、それが何か?って潔さがいい。

だいぶ以前に、シナベニヤをフローリング材に使った家を取材したときがあって、O建築家の設計だったのだが、素足にサラサラとした心地よい感触は、目からウロコだった。
最近撮影させてもらったI工務店の家は、普段は下地にしか使わないプラスターボード(化粧加工なし)現わしの内装が、感動的に美しかった。



床は、予算をクリアしつつ山形県金山町産の金山杉で当初のプラン通りに。
天井はOSB!(1階の義母の居室のぞく)



東西の壁面は、憧れの(笑)シナベニヤ。
OSBの天井との相性も悪くなかった。
一部、必要に応じて、シナベニヤ→有孔ボードに。

杉のフローリングはもちろんのこと、OSBもシナベニヤも有孔ボードも、素材そのまま。
飾らない普段着の、そしてちょっとしたチープ感も含めて、なんだか楽しいのだった。

#DP1M #DP3M