まちかどあかり

七日町リフォーム「まちかどまどり」の灯り、「まちかどあかり」。

七日町の家の「母屋」には、部屋を仕切るドア(引戸)が、リビング、トイレ・バス・脱衣所、寝室、WICと4箇所ある。
別の言い方をすると、4箇所しかない。
この4箇所の引戸を開け放つと、母屋のすべての空間は玄関と一続きになる。
そのため、隣接する間取りから灯りが漏れ、これもまた一続きとなる。
灯りの漏れ方は、スイッチのON/OFFで表情を変え、様々な情景を作り出してくれる。


【玄関】

玄関ドアを開けて中に入るとこの風景が待っていてくれる。
階段の灯りが漏れてくるので、ホール用の照明もあるのだが何か作業をするとき以外点ける必要がない。
灯りに向かって行けば、我が家(母屋)である。


【階段】

2階への「階段路地」を昇り切ったところ。
階段の照明は消してある。
漏れているのは、トイレ・脱衣所の灯り。
吹き抜け本棚にリズミカルな影を作り、豊かな表情を見せている。


【2階路地(通路)】

母屋(リビング)入口の手前にあり、玄関からまったく仕切りなしに続くこの通路は、戸外の「路地」である。
離れ(義母居室)と共有する、浴室、洗濯場、物干場を結ぶ「路地」でもある。
点いているのは物干場デッキの照明のみ。
室内にまで光を伸ばしたこの灯りの佇まいが好きだ。


【トイレ・脱衣場】

階段の写真と逆に、トイレ・脱衣所の照明をOFF、階段をON。
この縦型の窓は、日中に「階段路地」から採光するために付けてもらった。
アパート暮らしのトイレには窓があったので、壁だけに囲まれた息苦しいトイレに抵抗があったから。
それが夜には、こうして路地の照明が漏れてくる。


【キッチン】

母屋に入る。
リビングのブランケットのみを点けると、その灯りがこんなふうにキッチンを照らす。
作業台をはさんでこちら側がワンフロアのリビングスペースなので、この空間全体がほんのりとする。
壁や建具に生まれる光のグラデーションと影の表情。
灯りってすごいなぁ。いや、瀬野さんがすごいんだな…。



【リビング】

…っつーか、階段。
上の写真は階上(3階)のブランケットのみをON、下は階段の照明(上下にある)のみをON。
飾り棚の縦横、側板と棚板に出来る影が微妙に変化する。
この状態で、夜中に小用で3階の寝室から降りてくると、リビング全体もほの明るく、そのほの明るさは通路を経てトイレまでうっすらと届くので、トイレの照明を点けない時さえある。(北側隣家の外灯も借光として漏れ入ってくる)

七日町の家のちょうど東南角の、本物の外灯の灯りもいい仕事してますね(笑)



【寝室】

普段は、おへひょさんの瓢箪だけを常夜灯にして休む。
上の写真は隣室の照明をON、下の写真はWICのをONしているのだが、こんな使い方はいつもはしない(笑)
まあ、でも、奥さんがすでに寝てから、WICにパジャマを取りに行く時はこうなるか。(自分はWICにいるわけだから、この景色は見られないけどね)


以前のアパートでは、各部屋の真ん中にお定まりの蛍光灯ペンダントがぶら下がっていた。
それでなんの不便も感じなかったが、なんの情緒もなかった。
戸外でキャンドルや焚き火で遊ぶのが好きだったのは、もしかしたらその反動だったのか。

むふふ。
焚き火ではないが、まもなくペレットストーブもやってくる♪