すっぽこ通信 10/29号「たけだ食堂」編
我々、すっぽこ研究所は、
すっぽこ衰退の原因のひとつではないかとされる
「だって、おいしくないんだもん」疑惑を、
完全に払拭しつつあるのであーる。
本日は、さらなる確証を得るため、すっぽこ本丸と位置づけている、
「たけだ食堂」での実食リポートであるのであーる。
すべては、ここから始まったのであーる。
■すっぽこ研究所コアメンバー、肩を寄せ合う
冬マジか(笑)、ちゃう、冬間近な晩秋の薄ら寒い、まさにすっぽこ日和の土曜日、すっぽこ所長、a主任研究員、へっぽこ研究員の3名は、秘密裏に、あるスーパーの駐車場に集結し、たけだ食堂に向かった。すでに冬メニューとして出し始めたことを確認したからだ。
店の前には朱色地に「鍋焼きうどん始めました」と白抜きされた張り紙がある。すっぽこは…ない。なぜだ?ここにも虐げられた現代のすっぽこの悲哀が感じられる。「空いてるスペースに“すっぽこも”って書いちゃおうか」。うむ、張り紙を前に肩を寄せ合う3名の気持ちは、ひとつだ。
店内に入ると、そこにも壁のあちこちに朱色の張り紙が張ってある。「すっぽこ」の文字を探す。あった。鍋焼きうどんと、とりうどんに挟まれて肩身が狭そうにしている。単独の張り紙として自立させてやりたいという思いがフツフツと湧き上がる。
■これが、本丸のすっぽこだ! …が
まずはご覧いただこう。5月から夢にまで見ていた、たけだ食堂のすっぽこである。
寿屋本店のすっぽこに比べて、具だくさん。だしの香りも高い。具を列記してみよう。「鳥肉」「ゆで卵」「かまぼこ」「しいたけ」「キャベツ」「ニンジン」「ごぼう」「タマネギ」「ねぎ」「セリ」。香りを楽しみながら、あんかけの中からうどんを引きづり出す。と、その度に湯気がほわっと顔をなでる。美味い♪
これも寿屋との比較になるが、こちらのあんかけの方が緩めで食べやすい。それぞれの具もあんかけにほど良く絡んで、実に良い味だ。これほど美味しいすっぽこがなぜ、メニューから次々と姿を消していかなければならなかったのか、全くもって疑問だ。
デロッ、デロデロッと、すっぽこならではのすすり音を立てながら、我々はすっぽこ復活の戦略会議に余念がなかった。
■課題は販促計画とプレゼンテーション
おいしくなくなくなくないのはよーくわかった。ならば、そのすっぽこを多くの人に食べてもらうきかっけさえあれば、再びの隆盛も夢ではない。まずは先ほど話題にした張り紙による店内ポップの充実が急務だ。実は水面下で「すっぽこ」マーク制作プロジェクトが進行している。プロトタイプは完成し、細かな点を詰めている段階だ。
この、すっぽこマークを入れた張り紙を、各店に無料配布し、貼ってもらおう。
「…何枚かセットで売れるかも」と、最近多額のローンをかかえたばかりのa主任。何を言う!我々は清廉な志しを持って、世のため、人のため、すっぽこのために尽くそうと、日々研究にいそしんでいるのだよ。売る? …却下。
次にお店側からのプレゼンテーション、つまり、お客さんにすっぽこをどう見せるか。
今一度、たけだ食堂のすっぽこを見てほしい。そして寿屋本店のと比べてほしい。後者が木の蓋付き椀で供するのに対して、前者はただのラーメンどんぶりである。これではいかんのではないか。これで鍋焼きうどんと同額では、なかなか注文をもらえないと思う。
とすると…オリジナルの「すっぽこどんぶり」開発が不可欠か。。。。(そのうち、へ続く)
次は、村形屋だ!
■たけだ食堂
山形県山形市七日町3-3-31(花笠通り/千歳館向かい)
023-622-5421
11時〜19時半(休:なし)
すっぽこ:680円