置賜三十三観音巡礼 自転車旅 - 4
【3日目(Part2 1日目)】
山形(コンビニとうかい)〜二十一番 小野川観音〜二十五番 赤芝観音〜二十六番 遠山観音〜十九番 笹野観音〜十五番 火の目観音〜一番 上小菅観音〜二十四番 桑山観音〜二十三番 川井観音〜三十三番 浅川観音〜泊:窪田水辺の楽校 温泉:賜の湯(自転車)
置賜三十三観音自転車巡礼旅の続き。
前半はGWに済ませ、後半の日程を調整していたのだけれど
なかなかメンバーの都合が合わずずりずり。
そこで、各自で回って、最後の1札所だけ全員で行くことに決める。
7月15日。
一人旅1泊の道具を自転車に積む。
荷物自体はいつもの通り。
・テント&寝具
・調理器具&燃料
・着替え&救急用品
・レインウェア
・工具類
着替えの量を調整すれば、これで長旅も可能。
サイドバッグは、ORTLIEBを使うことにした。
5:30。
いつものコンビニとうかいを雨の中スタート。
まずは小野川を目指す。約66km。
一人旅の醍醐味は人との出会いにある。
JR中山駅で休憩中には地元のじいちゃんに話しかけられ、
米沢に入ってのコンビニ休憩時には、徒歩旅の御仁に声をかけられた。
「歩きですか、どちらからですか?」と軽い気持ちで聞くと、
「佐多岬からです。今朝は米沢のホテルを出たばかりです」。
佐多岬!
その名前を聞いて驚いた。
その地名知ってるし、バイクで行ったことあるのだ。
九州にある日本最南端の岬。
えー、そこから歩きって...。
4月に佐多岬を出発し、海沿いではなく背骨に近いルートを
ずっと歩き続けているとのこと。
この日は米沢から上山、明日は上山から天童と歩き、
8月末には青森に着きたいのだそうだ。
昨年は、北海道の宗谷岬からまっすぐ南に向かい、
札幌までを踏破し、今年は徒歩旅2年目。
いやぁ、面白そうだ。
仕事を引退してこんなゆとりがあったらいいなぁ。
米沢の街を抜け、小野川までは緩い登りが続くが、
山越えに比べたらまだラクだった。
荷物が10kg近いので、地味に足に負担がかかっているが、
小野川をクリアすれば残りはほぼ平地。
小野川観音着、11:00。
置賜三十三観音霊場 第二十一番札所 小町山 宝珠寺(小野川観音)
小野川観音は小野川温泉の対岸の大黒天にある。
御朱印所を兼ねたその宝珠寺前までは、自転車を降りて押し上げなければならず、
代わりに小野川の涼しい川風を浴びながら、
温泉街を一望にできる。
宝珠寺では多くの参拝者のために、お茶と飴を振る舞っていた。
こういったさりげない施しがウレシイ。
そこまでの道程がたいへんでも、次に向かう元気が湧いてくる。
置賜三十三観音霊場 第二十五番札所 羽黒山 竜性院(赤芝観音)
小野川から戻る途中にお参り。
回りに樹木がない平場の観音堂も珍しいなぁと思っていたら、
観音堂で北を向いているのもめったになく、
「北向観音」て言われてるんだ...と
草刈りをしてたおじさんが教えてくれた。
置賜三十三観音霊場 第二十六番札所 恵日山 西明寺(遠山観音)
あがっていた雨が、遠山観音を出た途端に降り始める。
暑くてしんどいのだが、雨に濡れたウェアは汗と違ってなかなか乾かない。
しぶしぶレインウェアを着込む。
山形市を出発してから、ずっと降ったり止んだり。
その度に自転車停めて、着たり脱いだり。
精神的に消耗するなぁ。
置賜三十三観音霊場 第十九番札所 長命山 幸徳院(笹野観音)
紫陽花寺としても知られる笹野観音。
茅葺き屋根の荘厳な佇まいと、
雨に洗われたみずみずしい紫陽花との取り合わせが美しい。
置賜の観音様の中でも親分格と言っていいだろう。
ここで本日2枚目の金札をゲット♪ ありがたくちょうだいした。
観音堂の写真に小さく写っているのは、
応援に駆けつけてくれた、ケンちゃん、つんちゃん。
笹野観音参りを済ませた後、すぐそばの食堂ふじ好で昼食のラーメン。
汗をたっぷりかいてるので、塩っけのあるスープがこたえられない。
置賜三十三観音霊場 第十五番札所 弥勒院(火の目観音)
弥勒院そのものは廃寺になっていて、
観音堂敷地内に御朱印所が残るのみ。
米沢大火の際、この観音堂だけが焼失を免れたことから、
この名前が付いたそうだ。
御朱印所で声をかけても誰も出てこず、
玄関先に用意された御朱印を自分で捺した。
さて、ここで大きな過ちに気が付く。
前回の巡礼の際、時間切れのため、
成島の上小菅観音をパスしていたのをすっかり忘れていた。
次は桑山観音に向かう予定だったのだが急遽変更し、
目的地を成島に。かなり戻るなぁ...。
置賜三十三観音霊場 第一番札所 萬嶺山 金松寺(上小菅観音)
置賜三十三観音霊場 第二十四番札所 蓮華山 普門寺(桑山観音)
あとでオフィシャルページを見て知ったのだが、
境内に「まにあわせ地蔵」という地蔵菩薩も祀られているらしい。
願い事がある人は必ず成就するからその名が付いたとか。
お参りしてくればよかった(笑)
桑山観音への道は、万世通りの道路拡幅工事のため分かりづらい。
相変わらず赤い幟が頼りである。
置賜三十三観音霊場 第二十三番札所 和江山 桃源院(川井観音)
本日のラスト2札所。
御朱印所で自転車で巡礼していることを告げると驚かれた。
と同時に、徒歩巡礼の人がほとんどいなくなってしまった時代、
自力で回っていることに喜んでくれる。
少し誇らしい。
置賜三十三観音霊場 第三十三番札所 戸塚山 泉養院(浅川観音)
札所の順ではなく、エリアというかゾーンごとに回っているが、
ここが本来の満願札所。
ゆえに、白装束を脱ぐ「衣脱山観音」とも呼ばれている。
到着したのが5時過ぎだったため、御朱印をいただけるか不安なまま
お寺の方におじゃますると、せっかく来たのだからと
わざわざ観音堂に同行し一度閉めた扉を開けてくれ、
秘仏中の秘仏と言われる観音様を拝ませていただいた。南無。
この日のミッション、これでクリア!
ほど近いキャンプ地、窪田の水辺の楽校に向かう。
17:38、水辺の楽校着。
まもなく、けんちゃん、つんちゃんと再び合流。
近くのスーパーに買い出しに行く。
空腹の度が過ぎて我慢できず、買い物前に総菜パンとソフトクリームをパクリ。
それでようやく「普通の空腹」状態に(笑)
水辺の楽校の川原に戻り、けんちゃんがBBQの準備をしてくれている間に、
自転車で3分の「賜の湯」でひとっ風呂♪
いやぁ、温泉で汗を流し、BBQ+ビールは至福以外の言葉が見当たらない。
あんまり気持ちよすぎて、途中で寝落ちしてしまった。
10時過ぎに目を覚まして、けんちゃん、つんちゃんにお礼を言って就寝。
写真:一部を除きすべてSIGMA DP1x
■置賜三十三観音巡礼 自転車旅 - 1
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■置賜三十三観音巡礼 自転車旅 - 3
■置賜三十三観音巡礼 自転車旅 - 5
■置賜三十三観音巡礼 自転車旅 - 満願編
>> 置賜三十三観音札所会のオフィシャルサイトです。 http://bit.ly/KD4FD8